鏡の力

2011.03.31

貴族は美しく、庶民はそうでないものと相場が決まっていたが、貴族を美しくしていたのは、高価な化粧品とか装束とか直射日光を浴びない生活習慣とか色色あるが、ひとつには鏡の力だったろう。あら、こんなところにおかしな毛が、あらいや、シミだわ等々、鏡があれば自分のアラを発見&確認できるから、それをカバーすることができる。で、そこそこの「美人」になることができる。ということは、鏡をもてない庶民は、変な毛は生えたまま、シミもソバカスもできるに任せ、汚れも人に指摘されなければ気づかないということ。水面に映して姿を整えることはできただろうが、細かいチェックはとてもできまい。毎日、再三再四にわたって鏡を見ることが当たり前となった私たちには、想像のつかない美意識や自己認識が、鏡をもたない庶民の間にはあったに違いないのである。
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