患者さんに対しては、一通り話を聞いた後にまず、次のように話しています。「事情よくわかりました。ただ、私のところに来ても、今の先生より詳しくお話をうかがうというわけにはいかないと思います。それに、同じ精神科医であれば、大体似たような治療をすることになります。医師によって若干の考え方の違いがあるので、全く同じということはないかもしれませんが、基本的には、今受けているのと違った治療はできないと思いますよ。」その上で、まずは現在の主治医に思っていることを率直に話し、相談するように勧めます。聞いてみると、主治医には遠慮して不満を打ち明けていない場合が多いのです。それはそれで自然な配慮だと思いますが、医師というものはそんなことで患者のことを悪く思うことはない、むしろ思っていることを率直に打ち明けてもらった方がありがたいし、治療的にも役立つ。そのように話します。そしてその上で、それでもやはり私のところに移りたいという人には、「どうぞ」と話しています。病院を選ぶのは、患者さんの自由だからです。